| 経典解説 1)真宗大谷派が使う経典
・浄土三部経(仏説無量寿経、仏説観無量寿経、仏説阿弥陀経)…一般には、無量寿経(大経)、観経、阿弥陀経(小経)と言われています。浄土三部経は、法然上人が『選択本願念仏集』において出されたものに、基づいています。親鸞聖人も、法然上人のお弟子ですので、この浄土三部経を大切されました。
・法然上人…長承二年(1133)ー建暦二年(1212)平安末期から鎌倉初期にお出になられた、浄土宗の開祖。美作(岡山県)に漆間時国(押領使=地方の内乱や暴徒の鎮定,盗賊の逮捕などに当たる武士)の子として生まれましたが、九歳の時、父が討たれるのを目の当たりにしました。遺言に敵を恨むなという言葉があり、仇討ちを断念。その後、比叡山に登られ、修行を重ねられ、一切経を何度も心読されましたが、廻心までいたりませんでした。やがて、43歳のとき、善導大師の『観無量寿経疏』に出遇い、念仏一つに専念する専修念仏の道に入られました。ここに浄土の教えが、日本にも確かな形で、開かれました。
・三部経…数ある経典(釈尊の説かれたお言葉)より三部を取り出したもの。三部ともに同じ趣きもしくは、意をあきらかにしたものを選びます。
・三部の種類…法華(無量義経、法華経、観普賢経)
護国(法華経、仁王般若経、金光明経)
大日(大日経、金剛頂経、蘇悉地経)
弥勒(弥勒上生経、弥勒下生経、弥勒成仏経)
浄土(無量寿経、観無量寿経、阿弥陀経
・経(きょう)…意味の上では「たていと」。機織りでは、縦糸は先に張ってあり、その上に横糸がのることで、模様ができあがる。お「経」は、お釈迦様が見出された「たていと」。つまり、私たちに先立って張られた「たていと」を見出されたのです。ニュートンが万有引力を発見したことで、万有引力の存在が明らかになったように、お釈迦様のお悟りによって、私たちの人生の模様のもとになる「たていと」(経)が明らかになりました。
・仏説無量寿経(ぶっせつむりょうじゅきょう)…釈尊がこの世に生まれたのは、この経を伝えたいからだ、と出世本懐が述べられる。中に、阿弥陀仏が迷いの衆生を救うために、四十八の願をたてて、阿弥陀の浄土を建立されたと記されています。そして、現に今そこにましまし、娑婆を照らし続けることを明らかに記してあります。
・仏説観無量寿経(ぶっせつかんむりょうじゅきょう)…息子アジャセによって、悲劇にみまわれた母イダイケが、釈尊の勧めによって、浄土の世界に出遇い、救われていく様が描かれています。
・仏説阿弥陀経(ぶっせつあみだきょう)…阿弥陀仏の浄土の世界について、短く、濃縮して述べてあります。 |