墓所

真宗のお墓に対する基本的な認識は、親鸞聖人が「亡くなったら、賀茂川入れて、魚に与えよ」(『改邪鈔』)とおっしゃったこと。これが、大きな意味を持ちます。
この通りであれば、親鸞聖人の教えをくむ真宗門徒には、お墓は必要でないと言えます。現に、真宗寺院の境内地に、墓のないところも多くあります。
ただし、故人を送った遺族からすると、どうしても墓は建てたいもの。実際は、本願寺は、親鸞聖人の墓所が発端ですから、親鸞聖人の教えを直接頂いたお弟子さえも、親鸞聖人の教えの通りにできなかったことが伺えます。
順慶寺においては、親鸞聖人の教えを少しでも頂く意味もあって、歴代住職には、墓所はありません。
では、歴代住職のお骨はどうしているのでしょうか。
順慶寺では、境内地に納骨堂があります。これは、昭和初期に当時無亡くなった老坊守が、「門徒の方と一緒になれるのが本望」と語った意志を、当時の住職(19世良雅)が顕彰してできたものです。堂内には、お骨を納める棚があり、ここにお骨をおさめます。
また、納骨堂には、中心に大きな穴(直径50センチ深さ3メートルほど)が開いています。ここは、順慶寺にて御縁のあった方のお骨を埋骨する場所です。一定の期間(五十回忌まで)預かったお骨は、すべてここに入れます。私たちは、ここを倶会一処の墓所と呼んでいます。倶会一処、亡くなったらすべて一所にであう。つまり、亡くなっても生前のように、分け隔てがあってはおかしいという考えで、ここが出来ています。良雅以降の寺族は、すべてこの納骨堂にて、門徒の方の分骨されたお骨とともに、倶会一処されています。
順慶寺のお墓
境内地の墓地は、昭和50年までにすべて完売しています。以降、墓地が新設される予定はありません。ただし、墓地の整地によって、若干の敷地ができる可能性もあります。
今後の墓地
今後、進むであろう家族の個別化によって、墓は無縁になる可能性の否定できない面があります。これに備えて、墓のないお方には、出来る限り、倶会一処(納骨堂の墓所に埋骨すること)を勧めています。納骨堂は、石碑に名前がないだけのことで、墓地と全くかわりがありません。また、寺が永代に管理するので、かえってメリットが高い面があります。











